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ノイヌ・・とは?
聞きなれないノイヌ
前回ヤマイヌについてのお話をしました(ヤマイヌ・・とは?)が、その際に勝手ながら気になった「ノイヌ」について、狩猟読本(一般社団法人大日本猟友会)ーHUNTER’S TEXTBOOKーを引用しながら定義を掘り下げてみます。
まず結論からですが、ノイヌというものはペットなどのイヌが野生化したもの・・です。普通は漢字表記で野犬(ヤケン)と言ったほうが理解が早いですよね。ただこれが、鳥獣法によると「ノイヌ」とカナ表記で定義されています。
ノイヌは野生鳥獣・野化獣
狩猟読本によれば、野生鳥獣としてのイヌやネコについて、このように解説されていました。
野生化したイヌやネコで、山野で自活しているものは野生鳥獣であり、これらは、ノイヌやノネコ(狩猟獣)と呼ばれる。また、野化獣(やかじゅう)ともいわれる。ペットや市街地で生活しているノライヌやノラネコ(非狩猟獣)とは区別されている。(狩猟読本から引用)
野化獣・・やかじゅう・・何だか恐そうな呼び方です。野生化した獣のことですが、一応の定義としては、人に飼われていたものが野生化し、原野で自活している獣、となります。
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ノイヌの習性など
ちなみにノイヌの主な生息地は林地、草原で分布は全国ですが、寒冷地には少ないようです。食性は雑食でなんと外来種となっています。
外来種とは、主に外国から入ってきた鳥獣で、本来その地域に分布していなかったものを指します。例えばミンクやアライグマ、タイワンリスやヌートリアなどです。
ノイヌの生息地としては海岸部から山地にかけて様々な環境で生息、少数の群れで生活することが多く、シカなどの野生動物を捕食することもあり、これは鳥獣保護上好ましくないとされています。また、稀に家畜や人を襲うこともあるという事です。
以上の定義から狩猟獣となっているノイヌではありますが、その外見だけでは飼育されているものやノライヌ(非狩猟獣)と判別することは不可能です。
判別するには生息している環境や群れの構成や行動、または首輪の有無などを十分に推察するしかありません。野犬の集団がいたからといって、むやみに狩猟対象とするわけにはいかないのです。なかなか難しいですね。
ノイヌ・本当の課題
ちなみにノネコもほぼ同様の解釈でOKですが、こちらは鳥を捕食することもできてしまうので、天然記念物指定の鳥類が被害にあうなどして深刻な問題になっています。
野良犬、野良猫と姿かたちは似ていても、その習性と行動は全くちがう生態、それがノイヌ、ノネコでした。多くはペットの遺棄や逃走などが発端となったものだと考えられます。最近はマイクロチップの埋め込みが義務化されましたが、まずは飼育する前に、その責任を負えるかどうかを冷静に考える必要がありますね。
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