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ヒグマ VS 人間・小説
ヒグマの小説
小説にヒグマが登場するものの多くは「人身被害」「食害」をストーリーの軸として構成されています。それだけヒグマの印象が「強さ」「怖さ」をともなうものなのだと思います。実際、北海道ではヒグマの人身事故が毎年発生しており、特に春と秋に集中しています。
本州のツキノワグマと比べれば、ヒグマ(エゾヒグマ)ははるかに大きく強く、食性も雑食性は変わらないとはいえ、ツキノワグマの木の実を中心とした食性に比べれば、サケやシカなどの動物質の摂取が多く、狩りもします。決して狂暴な動物ではないのですが、ひとたび驚いたり、食料を奪われたりした際にヒグマが攻撃をしてきたならば、それは人にとっては死に直結するものになるでしょう。
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ヒグマには決して会いたくない
動物園やクマ牧場など、ヒグマに会える施設があります。施設で見るこのできるヒグマは力強く、時に愛嬌があり、その姿からはなかなか「怖さ」を感じることはありません。
こちらが保護された安全な場所にいるために、本来の恐怖心が湧き起こらないからだと思いますが、もし山中などで野生のヒグマに会ってしまったらと想像すると恐ろしくて仕方ありません。決して勝てることもなく、逃げ切れることもなく、襲われたら間違いなく深刻な事態、または死から免れないのですから・・。
ヒグマが主役の小説
ヒグマが登場する小説は比較的多いのですが、今回は勝手ながら北海道を舞台とした日本の小説の中から3冊をピックアップしてみました。冒頭に人身事故や食害のことに触れておきながら、やはり選んでいるのも人身事故が描かれる小説です。
短絡的で恐縮ですが、今回はこの3冊ということで、また別にヒグマの生態やかしこさを描いた小説もご紹介します。
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羆嵐(くまあらし) 吉村昭 著
この本はあまりにも有名なので、選ぶかどうか少々迷いました。テレビでも何回か再現ドラマのような形で放送されています。日本獣害史上最大の惨事、大正4年12月に起こった北海道天塩山麓の開拓村で起こった事件を描いています。
そう、有名な三毛別ヒグマ襲撃事件をモデルとしています。本来の事件そのものは「慟哭の谷」として木村盛武氏が取材を重ねてノンフィクションとして執筆しています。この小説で描かれるヒグマは本当に恐ろしい魔獣ですね。
光る牙 吉村隆一 著
厳冬の北海道日高山脈でベテラン森林保護官と若手森林保護官が大型の穴持たず(冬眠しない熊)と対決する小説です。ヒグマ対人間の対決がハラハラドキドキの連続で、一気読みしてしまうスピード感に溢れた小説です。
著者の吉村氏は元自衛官ということで、ヒグマ相手に弱い人間がどうやって立ち向かっていくのかが斬新に描かれています。
シャトゥーン ヒグマの森 増田俊也 著
こちらもアニマルパニック小説です。舞台は北海道最北の樹海です。北海道大学の鳥類研究学者や仲間達が不運にもヒグマ襲来に巻き込まれ対決を余儀なくされていく内容です。
漫画でもビジネスジャンプに奥谷通教氏作画で掲載され、出版されていますので、漫画として知った方も多いのではないでしょうか。
勝手に選びましたが
さて、今回は上記3冊を勝手に選びましたが、ジャンルとしてはサバイバルホラーともとれるアニマルパニックになるかと思います。ついつい一気読みしてしまうスピード感ある小説3選となってしまいました・・。次回はヒグマの生態や昔からの人との関わりなど、共生してきた歴史を描いた小説をご紹介したいと思います。
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