UMA

RYU(柴田哲孝 著)

有賀雄二郎 RYUと勝負?

 ハードボイルドな主人公「有賀雄二郎」相変わらずフラフラと取材旅行?をしながら書いた記事を編集社に送って何とか生活しています。本人としては一応の目的があってお出かけしているようですが、周りから見れば自由人です。今はあんまりお金に執着もないようなのでいいのかな・・。

 そんな彼に編集者からお手紙が届きます。沖縄県のある町で米兵が行方不明となっており、その米兵が最後に撮影したと思われる写真には「変なもの」が写っているとのこと。。同封された写真にはネッシーのような巨大生物に見えるものが写っていました・・。これは・・・。

 冒険もUMAも大好きで、これでおもしろい記事が書ければお金も入る。これは行くしかありません。冒険好きルポライター有賀雄二郎、いざ沖縄です!

沖縄伝説の竜「クチフラチャ」

 沖縄でさっそく取材調査をすすめる有賀たち一行は、沖縄の伝説の竜「クチフラチャ」の話を聞きつけます。付近では家畜が次々に消失するという難事件が起こっていました。伝説の竜が存在し姿を現したのか・・。同じ存在を追う米軍のあやしい影もチラチラと見え隠れしています。

ハードボイルドな小説

 これはミステリー小説だと思うんですが、前作から一層主人公の有賀雄二郎がクールにワイルドにハードボイルド小説の主人公のように描かれています。お酒飲んで釣りをして調査して推理して、お酒飲んで釣りをして調査して推理して・・それでも確実に真相に近づいていきます。

描写がきれいで目に浮かぶ

 沖縄のきれいな海、マングローブの森、人々の生活、全てが目に浮かんでくるように丁寧に描写されています。読んでいて沖縄に旅行に行っている気になりました。

 このお話の真相解明は読んでのお楽しみになりますが、気持ちよく一気読みできる素敵なお話なのは間違いありません。

Rogueだけど冒険と自然と本が大好きなHunter&Writer