DANCER(柴田哲孝 著)
今度は実験動物?
ハードボイルド自由冒険ルポライター(勝手な印象です)有賀雄二郎がまたしても怪事件に挑みます。今回はKAPPA、RYU、TENGUよりも難解で厄介な事件になるかもしれません。
嵐の夜、茨城県土浦市にある筑波恒生大学遺伝子研究室から実験動物が脱走しました。現場にはES細胞研究第一人者のエレナ・ローウェン教授の惨殺死体が・・。
逃げ出した実験動物の名前が「ダンサー」です。
息子が行方不明・・
なんと、事件の起きた大学は有賀の息子、雄輝が通う大学でした。音信不通の息子がこの大学に通っていることを思い出した有賀は息子を訪ねますが、事件の翌日から行方不明になっていることを知ります・・。ジャックに匂いを追わせるわけにもいかないし・・どうしよう・・。
こうして有賀雄二郎は愛犬ジャックとともに、またしても難解で不可思議な事件の真相を追うことになっていくのでした。
実験動物とは何だ?
今回は物語の前半で、逃げ出した実験動物がどうゆう動物なのかがわかってきます。それはそうですよね。実際に研究施設で飼育されていたんですから。ただ、その動物の行動目的がはっきりしません。
キメラ、クローン、トランジェニック、聞いたことはあっても意味はよくわからないという用語がたくさん出てきますが、作中にわかりやすい説明があるのでご安心ください。
果たしてダンサーとは・・目的は
ダンサーという実験動物がなぜ脱走したのか・・殺戮を繰り返す理由は・・息子雄輝の行方不明・・
今回も息つく間もない展開ばかりで思わず一気読みです。それにしても有賀雄二郎はこれだけ難解な事件をいくつも乗り越えているのに一向にお金持ちになっている様子がないのが気になります。
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